2020.10.21
Race Report
MOTUL FIMスーパーバイク世界選手権、今季最終戦となる第8戦 Pirelli Estoril Roundがポルトガルのエストリルサーキットにて開幕(WSSP300クラスは全7戦)。世界へ挑戦し2年目にして日本人初となるポールポジション、3位表彰台、そして優勝を果たすなど昨年を大きく上回る結果を残してきた岡谷。最高の形で今季を締めくくるべく初コンタクトとなるエストリルサーキットに挑む。
金曜日午前9時、エストリル戦ファーストセッションとなったWorldSSP300クラス。今大会はグループBとなり、気温・路面温度14度と肌寒くタイヤにも厳しいコンディションからスタート。FP1は14番手(1’54.604)、午後のFP2は路面温度が29度まで上昇し、グループBのTOPと一秒以内に収め1’54.604の11番手。Superpoleに向け良いフィーリングでセッションを終える。
2日目、引き続き気温が上がりにくく、セッション開始の午前10時時点で気温15度、路面温度17度の中でFP3がスタート。いくつかの改善にトライし、結果グループBの7番手1’52.402を計測。納得いく状況でセッションを終える事が出来た。
続く午後12時20分、路面温度が25度まで上昇したエストリル。快晴のドライコンディションでSuperpoleがスタート。どの集団で走行し、タイムアタックにトライするかがキーとなるWSSP300クラス。世界最高峰の二輪車プロトタイプ(レース専用)レース"MotoGP"(ロードレース世界選手権)のMoto3クラスを彷彿とさせる駆け引きがピットレーンの至る所で起こる中、岡谷は早々にコースイン。序盤に形成された集団で果敢に攻めるがペースが中々合わない。残り5分の時点で想定タイムを計測出来ていなかったため、ピットインでライバルとタイミングをずらし、別の集団でトライする事を選択。結果、ラストアタックがベストタイムとなり1’51.400を計測。今季最大のタフなSuperpoleを10番手で終えた。
土曜日最後のレースとなったWorldSSP300クラスのRace1。気温18度、路面温度29度の中、16時31分にスタート。岡谷はスタートダッシュを決め、早々に8番手へポジションアップ。更に順位を上げるべく攻め続けるが、想定外のハプニングが発生。ハードブレーキングが続くエストリルサーキットでブレーキングシステムが先に悲鳴をあげ、ライバルをパスする事が困難な状況へ。さらに不運が重なり、レース中盤で恐らく石がラジエーターにヒットし水温が100度以上へ。本来のマシンパフォーマンスを発揮出来ない状況下に追い込まれたが、その中でペストを尽くし12位でゴール。望んでいた結果ではないが4ポイントを獲得する結果を残す。
今季のレース最終日となった日曜日、朝晩の冷え込みが残る午前9時25分、気温14度、路面温度16度の中、Warm Upが始まった。岡谷とチームは昨日までのデータを改めて分析し、トラブルの解消と同時に思い切ったセッティング変更にトライ。 路面温度が上がりきっていない状況下でRace1を上回るタイム1’51.693を計測し、12番手タイムながら手ごたえを感じ、満足いく形でセッションを終える事が出来た。
そしてMOTUL FIMスーパーバイク世界選手権、今季最後のWSSP300クラスRace2を迎える。気温21度、路面温度26度のドライコンディション。最終戦を迎えるに相応しい晴天の下、12時31分ついにRaceがスタート。岡谷は理想的なスタートを決め、トップグループでレースをリードする。前日のマシントラブルを微塵も感じさせない走りを見せ、徐々に順位を上げる。300クラス特有の超接近戦が展開され激しいバトルが繰り広げられる中、5周目にはトップを走行。途中ライバルに先行を許してしまい、2台が集団を抜け出し岡谷はセカンドグループからトップを追う展開へ。後半は二番手グループの中で3位争いへ。ついに訪れたラストラップ、ターン1を5番手でクリアし、さらに4番手まで浮上。後半のシケインにて一度7番手まで後退するも諦める事なく攻め続け、ホームストレートにて1台パス。結果、6位フィニッシュで今季最終レースを締めくくった。
・岡谷雄太コメント
Race1は、マシントラブルがあり、またライバルの転倒も多い中、なんとか走り切ることが出来ました。Race2では、優勝、もしくは表彰台が見えていただけに悔しい結果とはなってしまいましたが、すべての周回で全力を尽くすことが出来たので自分のレースとして悔いはありません。少しミスはありましたが、これは来シーズンに向けての課題として、自分の実力を更に伸ばしていきたいと思います。
今シーズンは当初先が見えず、どうなるか分からない状況でスタートしましたが、結果大きな怪我もなく無事にシーズンを終えることができました。
チームやスポンサーの方々、家族、応援してくださった全ての方には本当に感謝しかありません
来季も岡谷雄太の挑戦に期待して下さい。本当にありがとうございました。
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2020.10.6
Race Report
MOTUL FIMスーパーバイク世界選手権 第7戦 Pirelli French Roundがフランス、Magny-Coursにて開幕。前戦のCatalunyaで日本人初のWorld Supersport 300クラス優勝を勝ち取った岡谷。さらに勝利を重ねることを目標に掲げ今大会に挑む。
残念ながら今大会は、レースウィークを通して雨予報。FP1、FP2でデータの少ないレインセッティングを詰める作業に専念し、順調にタイムを更新し続ける。結果、土曜日のFP3ではGr.B 8番手タイム(2分11秒444)と十分に上位を狙える仕上がりを見せる。
迎えたSuperPoleは現地時間12時20分、気温11度、路面温度13度、ハーフウェットコンディションの中15分間の戦いが始まった。序盤、泣き出しそうな曇り空の中、岡谷は前半が勝負所と判断し猛烈にプッシュ。5周目で自己ベストの2分07秒364を計測し更なるタイムアップを目指した。しかし、事前の天気予報通り雨が降り出し、トラック上では転倒するライダーが続出。結果、イエローフラッグ区間が多発し、アタック中断を余儀なくされる。狙ったタイムは計測出来なかったが10番手でSuperPoleを終えた。
Race1は土曜日の夕刻、気温12度、路面温度13度と非常に気温が低く、雨量が安定しないウェットコンディション。セッティングも含め判断が難しい状況の中、レースがスタート。 岡谷は良いスタートダッシュを決めるが、ライバルの転倒が相次ぎオープニングラップに赤旗中断。結果、周回数が減算され6周の戦いへ。
約20分後に改めてRace1がスタート。時間が進むにつれ雨量が増加し、どんどんコンディションが悪化。サバイバルレースの様子となる中、岡谷は順調に周回を重ね一つでも順位を上げようと慎重かつ大胆なライディングで攻め続ける。ラストラップの最終シケインでライバルをパスし、結果6位まで順位を上げることに成功。ウェットレースでシングルフィニッシュを決め、レース自己ベストタイム2分11秒645で土曜日のセッションを終える。
最終日、朝に行われたWarm Upでは更なる上位を目指し、改めてセッティングを見直す。結果、2分5秒457を計測し、今大会のウェットコンディションで納得できるマシンに仕上げ、午後のRace2に備えた。
フランスRoundの最終レース、WSSP300クラス決勝は気温14度、路面温度15度の曇り空。時折雲の隙間から日の光が差すが、走行ラインはほぼドライだが、ウエットパッチも多く残る非常に難しいコンディション。ウェット宣言が出されたが、天候も回復に賭けスリックを選ぶチームなど戦略が分かれる中、岡谷はレインタイヤを選択し雨に備える作戦に出る。順調なスタートを決めたが、徐々に路面が乾きレインタイヤでは苦しい状況に。一時11番手まで順位を下げるが、残り5周の所で再度雨が降り出し状況が一変。ウェットコンディションにトラックが変化し岡谷の戦略が功を奏し、チャンスがやってくる。岡谷は全力でプッシュし続け9周目には8番手まで順位を回復。トップグループに追いつきライバルをパスし、ラストラップでも順位を上げ、結果5位フィニッシュと今季レインコンディションベストリザルトを残す事が出来た。
・岡谷雄太コメント
今回のレースは、天気が変わりやすくとても難しいコンディションでした。こんなにもレース中にコンディションが変わるレースは今まで経験したことが無かったです。そんな中、Race1、Race2共にベストを尽くし、納得出来る結果に持って行けた事、レインコンディションでも戦える事を証明出来、とても良い経験となったウィークでした。
今回のレースで、荒れたコンディションでも上位を狙うことが出来るという自信を持つことが出来ました。最終戦のエストリルでも、どんな条件であろうとダブルウィンを目指し戦っていきます。
引き続き、応援宜しくお願い致します。
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2020.09.22
Race Report
MOTUL FIMスーパーバイク世界選手権 第6戦 Acerbis Catalunya RoundがスペインのCircuit de Barcelona-Catalunyaで開幕。日本人初のPole Positionを獲得するも転倒のレースが続き苦戦を強いられている岡谷。鬱憤を晴らすべく今大会も全力で挑む。
初日のカタロニア・サーキットは日が陰ると少し肌寒く、天気は下り坂。幸いFP1はドライコンディションよりスタートする。岡谷は今大会Gr.B、初めて走行するサーキットの為、コースを理解しつつ攻略ポイントを探りながらセッションを進める。精力的に走り込み、FP1はグループ最多の14周を周回。タイムは1分56秒838を計測しGr.トップとの差は0.052、2番手とまずまずの手応えで終える。FP2は生憎の雨、リスクを回避する為に周回数を控え、翌日のスケジュールに備えた。
Week2日目、岡谷はウエットパッチが残るFP3の走行をキャンセルし、午後のTissot Superpoleに挑戦。スリップストリームの技術が非常に重要になるWSSP300クラス、15分の短い時間で行われる予選は、至る所で集団を作り互いのタイムを削りあう戦いが続く。残り8分を切る所で3番手タイムを計測し、集団の中でタイミングとライバルとの距離を見計らう。6周目はセクター2よりベストを更新し続け、最終アタックとなった7周目はセクター3までセッション最速タイムをマーク。結果、惜しくも0.035秒差で2番手、フロントローより決勝を戦う事となった。
今大会2日目最後に開催されたWSSP300クラスRACE1。不幸にも、この一つ前に開催されたWSSPレース中に赤旗中断になるほどの突然の豪雨が降り、あっという間にレインコンディションへ。刻々と路面状況が変わる難しい状況下でRACE1を迎える事となる。
表彰台を目指し、気温22度、路面温度29度の中、現地時間午後4時32分にRACE1がスタート。1コーナは2番手を死守したが、ズルズルと順位を下げてしまう。FPでレインコンディションをあえて走行しなかった事が裏目に出てしまい、セッティングが合わず攻め切れない。しかし、これまでの連続リタイアを避けるべく作戦を完走に切り替えて走行を続ける。結果、28位と全く納得出来ない結果ではあったが、RACE2での表彰台を目指した我慢のレースを終えた。
最終日となったCatalunya Round 、岡谷はWarm Upを使い決勝のシミュレーションとセッティングの最終確認に集中。17位ではあるがRACE2に向けて入念なチェックと戦略を練り、セッションを終える事が出来た。
2020年9月20日午後、今大会岡谷の最後の戦いとなるWSSP300クラスRACE2が気温26度、路面温度41度の中、午後1時41分にスタート。序盤より激しいトップ争いが始まりオープニングラップは3番手で通過。このクラス特有の超接近戦が至る所で繰り広げられ、集団が分かれ始める。岡谷はトップグループに必死で食らいついていくが、このWeekで一番の高温となった路面がタイヤのグリップを奪い、徐々に苦しい戦いへ。最後まで諦めず戦い迎えたファイナルラップ、ついにチャンスが巡ってくる。トップ集団で接触があり、非常に際どいタイミングで岡谷は転倒を回避し2番手に浮上。その直後、自身か最も得意とする最終コーナでライバルを抜き去り0.045秒差でついに、World Supersport 300クラス日本人初、MTM Kawasaki MOTOPORTの岡谷雄太がKawasaki Ninja 400を駆り、優勝を飾る快挙を成し遂げた。
・岡谷雄太コメント
Race1はセットが上手くいかず、全くいいフィーリングの無いままレースを終えてしまいました。しかし、ドライではいいペースを持っていたので自分が落ち込むことはありませんでした。
Race2は前半レースをリード出来たものの、後半はトップのペースについて行くので精一杯でした。諦めずに攻めていた所にチャンスが舞い込み、最後の最後、自分でライバルを抜き去り、日本人初のWorld Supersport 300クラス優勝を決められたことは何よりも自信になりました。ここに至るには、両親をはじめ、本当に多くの皆様のサポートと応援があり、たどり着く事が出来ました。本当に感謝しています。
特に、前戦アラゴンでの結果は本当に心が一気に折れそうになる結果でした。でもレースが出来なかった頃、チームと上手くいかなかった頃に比べれば、レースが出来ている時点で、あの頃よりはという思いもあり、ここまでまとめる事が出来ました。またどんな状況でも諦めないことの大切さを改めて教えられました。MTM Kawasaki MOTOPORTとしても1位から4位独占という最高の結果で終える事が出来ました。そしてなにより表彰台真ん中の日の丸、君が代、最高でした。応援してくれている全ての人に感謝しています。メッセージを下さった方もありがとうございました。
まだまだ改善点はありますが、この勢いで次も優勝狙っていきたいと思います。
引き続き、皆様応援宜しくお願い致します。
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2020.09.08
Race Report
MOTUL FIMスーパーバイク世界選手権 第5戦 Pirelli Teruel Roundが前戦と同じスペインのモーターランドアラゴンで開幕。World Supersport 300クラスとしては4戦目となる。先週の雪辱を晴らすべく、マシンとコースを入念にチェックし今大会に挑む。
World Supersport 300クラスは集団で走行するシーンが多い為、色々なシチュエーションを想定しながらFPを走行し、レースシュミレーションを積み重ねる。土曜朝のFP3ではグループトップタイムの、2分07秒161を計測し、SuperPoleへの準備を終える。
そして12時20分にスタートしたSuperPole。気温25度、路面温度38度のドライコンディションの中、全てのライダーがコースへ飛び出す。岡谷は先週の反省を踏まえてセカンドローをターゲットにSuperPoleを戦う。集団の後方より追う作戦でスリップストリームを最大限に利用。計測2周目で一時2番手タイムをたたき出す。その後もタイムを縮めるべくアタックを試みたが、激しい接触転倒が目の前で2度発生。不運にも再度アタックするチャンスに恵まれず、2分06秒445がベストタイムとなり5番手で予選を終了。結果的にはセカンドローに並び目標をクリアする事が出来た為、自身としては満足いく結果で終える事が出来た。
土曜日最後のスケージュールとなったWorld Supersport 300クラス RACE1。気温は更に上がり、気温31度、路面温度45度の中、午後4時31分にスタート。まずますのスタートで1コーナーに進入し、混乱が非常に多い2周目まで順調に走行を重ねる。一時順位を下げるが、上位に追いつける余力を残しながらパッシングポイントを探っていく。残り三周、ここからスパートをかけようとした直後、1コーナー進入で強引にイン側へ入ってきたライダーに接触され転倒。結果コースに戻る事が出来ずにレースを終える事となる。
迎えた最終日、午前中のWarm Upで修復したマシンの確認を行い、午後のRACE2に向けた最終調整を無事終える。
雪辱を晴らすべく、Pirelli Teruel Round最後のレースWorld Supersport 300クラスに向かう岡谷。気温25度、路面温度40度の中Warm Up LAPを終えグリットに並ぶ。スタート直前、後方ライダーにマシントラブルが発生し長めの待機となるが、レッドフラッグマーシャルが退去。レッドライトが点灯し、全車スタート。しかし、岡谷のマシンにトラブルが発生し、スタートは出来たもののシフトアップ出来ない状況に陥り、ピットまでマシンを戻す事も出来ず、結果リタイアという不完全燃焼で今大会を終えなければならなかった。
岡谷雄太 コメント
今度こそは結果を残せると信じてウィークに突入しました。目標を立て、一つ一つクリアしながらレースを迎えたので、結果を出せなかった事が悔しいです。Race1はレーシングアクシデントとはいえリタイヤ。RACE2はいつもより長いディレイで、イレギュラーなスタートで起きたクラッチトラブルでのリタイヤなので凄くがっかりする結果に終わってしまいました。しかし、全ての原因ははっきりしているので、しっかり対策を施して次戦でも上位走行し、表彰台のてっぺんを目指して頑張ります。
引き続き、応援宜しくお願い致します。
Result / WorldSBK web site SUPERPOLE RACE1 RACE2
2020.09.01
Race Report
MOTUL FIMスーパーバイク世界選手権 第4戦がスペインのモーターランドアラゴンで開幕。今年度の選手権はコロナ渦で大幅にスケジュールが変更され、二週連続でMotorLand Aragonを戦う事となる。 前大会で日本人初のWorld Supersport 300クラス”ポールポジション”と”3位表彰台”を獲得した流れで、今大会こそ優勝を勝ち取るべく全力で大会に挑む。
天候に恵まれた今大会、金曜日のフリープラクティスから全体的に良い流れを維持し、自信をもってSuperPoleに挑戦。チームメイトと同時にピットボックスを飛び出し、タイムアタックに突入したが、後方より複数のライダーが追走。自身を含めたMTM Kawasaki MOTOPORTのライダー全員がマークされ、その中で最速タイムを目指す展開となる。スリップストリームも利用し、レースウィーク中のベストラップを更新しセッションが終了。結果、2分07秒983となり17番手。狙っていたタイムを計測する事が出来ず、反省も多い予選となったが、レースに向けてはポジティブなフィーリングで決勝への準備を整える事が出来た。
土曜の午後よりスタートしたRace1で予期せぬトラブルが発生。スタートでレッドシグナルが通常のスパンで点灯せず、想定より長い時間回転を上げたままレッドシグナルの点灯を待機。リズムを崩してしまい、スタートのアクションが一テンポ遅れライバルに先行を許してしまう。挽回すべく冷静にライバルの動きを見ながら攻め続けたが、2周目12コーナーで後方より追突され、転倒。レーシングアクシデントとはいえ、不完全燃焼でレースを終える事となった。第二グループに追いつくペースで走行出来ていただけに非常に悔しい思いもあったが、スタートで後方に沈んでしまったミスが原因でもあった為、同じ事を繰り返さないと誓い、Race2へと気持ちを切り替える。
迎えた最終日、Warm Upで6番手タイムを計測と調子を取り戻し、改めて表彰台を目指し戦う。Race2のスタートは成功し、1周目より順調に順位を上げ続ける。2周目にトップグループに追いつき、これからという場面で痛恨の単独スリップダウン。マシンにダメージを負いコースに復帰する事が出来ず、二戦連続のリタイアで今大会を終える事となった。
岡谷雄太 コメント
今大会は苦しいレースとなりました。RACE1はアクシデントとはいえ、自分のスタートミスの流れて追突され転倒。RACE2も2周目にトップグループに追いつき、これからという時に自分のミスで転倒してしまいました。自信をもって自分のペースで走行すれば結果が見えていただけに、本当に悔しいリタイアです。応援して頂いている皆様に申し訳ない気持ちでいっぱいです。しかし、今週末にもう一度アラゴンでレースが開催されます。挽回出来るチャンスが有るので、しっかり完走出来るように準備していきます。その結果は素晴らしいものになると確信しています。
皆様、引き続き応援宜しくお願い致します。
Result / WorldSBK web site SUPERPOLE RACE1 RACE2
2020.08.11
Race Report
今季2戦目となるWSBK World Supersport 300クラスのレースがポルトガルのポルティマオで開催されました。 前大会に続き、ポジティブな流れでTissot Superpoleまで進める事が出来ました。
Superpoleでは、グループの後方からスリップストリームを使う作戦で臨みました。作戦通り、グルーブの後方から追う作戦が功を奏し、計測2周目に2番手以降に大きく差をつけ、 トップタイムを叩き出す事に成功しました。 15分間の予選の中、開始早々にたたき出したタイムは最後まで塗り替えられる事はなく、自身初、そしてWorld Supersport 300クラスで“日本人初”のポールポジションを獲得することが出来ました。
同日、夕刻に開催されたRece1、スーパーポールから少し車体をアジャストして決勝に臨みました。スタートは成功し、1周目をトップでクリア。2周目には後方の2人のライダーにスリップストリームを利用され3位に後退。負けじと攻め続け、5コーナの侵入で仕掛けましたが、まさかのスリップダウンを喫してしまいました。車両は軽傷だった為、幸いにもリスタートする事が出来ました。少しでも順位を挽回しようと攻め続けましたが、残り4周の所で多重クラッシュが発生。赤旗が掲示され、結果28位でRace1を終えました。
ウィーク最終日、Race2がWSBK最終レースとして開催されました。今回もスタート成功させレースをリード。一時的に先行を許しましたが挽回しオープニングラップをTOPで通過。2周目に入ったところで2番手に後退しましたが、順位は死守しトップを追い続けました。レース後半に入り3番手に後退しつつも、じわじわと追い上げ、なんとかトップに再び追いつくことが出来ました。その後は7台のトップ集団が形成されレースが進行。途中接触が起きるなど超接近戦が展開されましたが、転倒する事なくラストラップに突入。TOPを目指し全力で戦いましたが、残念ながら2ヵ所で転倒が発生し赤旗中断。この赤旗提示前の順位が確定順位となり、こちらも日本人初のWorld Supersport 300クラス 表彰台を獲得する事が出来ました。
岡谷雄太 コメント
Superpoleでは、作戦が見事に成功して想定していたタイムを計測する事が出来、理想的な予選展開で終える事が出来て本当に良かったです。今までの課題を克服した結果がリザルトに反映出来たと思っています。 そして日本人初のポールポジションを獲得出来た事を本当に嬉しく思います。
Race1は残念ながら序盤で転倒を喫してしましました。レース後に改めてセッティングを確認しチームと分析した所、レース直前にアジャストした部分が裏目に出てしまっていました。ポールポジションスタートだった為、もの凄く勿体無いレースにしてしまったと深く反省しています。
Race1の失敗を挽回すべく、落ち着いてrace2に望みました。序盤より終始トップ争いを展開し、優勝争い出来るポジションで走行出来た事は非常に良かったと考えています。しかし、アクシデントとはいえ赤旗終了という不本意な終わり方でした。3位表彰台ではありますが、勝てる手応えを感じたレースだっただけに悔しい結果です。ですが自分自身初、そしてWorld Supersport 300クラスで日本人初の表彰台に立つ事が出来た事は本当に嬉しく思います。
今回ポールポジション、表彰台を獲得出来たのは、これまでサポートして頂いた皆様のおかげだと感謝しています。本当にありがとうございました。次戦こそは表彰台の一番高い所に立てるよう、今回同様全力を尽くしてまいります。
皆様、引き続き応援よろしくお願い致します。
Result / WorldSBK web site SUPERPOLE RACE1 RACE2
2020.08.03
Race Report
私こと岡谷雄太は、継続してFIMスーパーバイク世界選手権 World Supersport 300クラスへ2020年も継続して挑戦する事をご報告させて頂きます。本年度は、“MTM Kawasaki MOTOPORT”よりフル参戦致します。
コロナ禍の中、延期になっていたワールドスーパーバイクのレースですが、やっと私が参戦するWorldSSP300クラスの開幕戦をJerezで迎えました。今シーズンは飛躍する事を目標に入念な準備を進めて参りました。これまでの積み重ねてきたトレーニングが功を奏し、金曜日のフリープラクティスからベストに近いフィーリングで走行出来た結果、1分54秒113を計測し、総合11番手。土曜日のスーパーポール(予選)へ駒を進めました。
スーパーポールを戦うにあたり、チームメイトの3人で互いにスリップストリームを利用したアタックにチャレンジ。互いにタイムを削る事に成功し、私は一時7番手タイムを計測。さらなるタイムアップに向けてプッシュを続けましたが、残念ながら転倒が発生し、赤旗中断。残り3分で再開され、タイムアタックが1周しか出来ないシビアな状況に。タイムを更新できる手応えを感じながら後半セクションに突入しましたが、最終コーナで再度転倒者が発生し黄旗区間が発生。最後の最後で攻め切るチャンスが無くなり、結果1分53秒795を計測し、10番手でスーパーポール(予選)を終了。もう少しタイムを縮められる要素があっただけに、非常に悔しい結果になりましたが、マシンのフィーリングはポジティブで、レースを戦えるという自信をもってセッションを終える事が出来ました。
いよいよ開幕したRace1ではスタートを上手く決められる事が出来ませんでしたが、トップグループの後方は死守。そこから少しずつ順位を上げ、他者の転倒もあり4~5番手あたりにつける事が出来ました。何度も順位を入れ替えながら、そして転倒に巻き込まれそうになりながら迎えたファイナルラップ。最終コーナー時点で5番手から最後の逆転を信じてコーナーに侵入。目の前を走る2番手、3番手が接触し共にオーバーラン。その間を縫って3位に浮上し、表彰台が見えましたがゴールライン直前で0.055の僅差で競り負け、4位フィニッシュとなりました。
今季初のレースはトップグループについて行く事で精一杯のレースでしたが、昨年の事を考えるとかなり順位としてもジャンプアップする事が出来たと思います。しかし優勝、表彰台が目標のレースだった為、非常に悔しい結果でもありました。
そして迎えたウィーク最終日。朝のウォームアップで土曜日のセットアップでネガティブだった部分を改善する事に成功し、ウィーク中のベストタイムを記録。レースに向けて、かなり自信を持って臨む事が出来ました。
優勝を目指したRace2は最高のスタートを決め、7番手で1コーナーに侵入。2周目にはバックストレート前右コーナーで詰まっていたトップグループを上手く抜ける事が出来、3番手に浮上しました。続く8コーナーでパスして2番手まで順位をあげ、ハイペースでトップを猛追。3周目の1コーナーでついにトップをとらえる事が出来、ついにレースをリード。同時にファステストラップを記録しました。その後、何度も順位を入れ替えつつも、何度もトップに戻り、完全に自分のペースでレースを運ぶ事が出来ていました。 残り2周で完全に表彰台が見えていましたが、3番手で高速コーナーのターン11で4番手にギリギリの所でパスされ、相手のリアタイヤと私のフロントタイヤが接触し転倒。リカバリーする事が難しく、リタイヤを余儀なくされました。高速コーナーでの転倒だった為、何度もグラベルで体が回転してしまいましたが、大きな怪我はなく無事でした。昨年からWorldSSP300に挑戦し、最高のレースの出来で表彰台が見えていただけに、非常に悔しい結果となりました。しかし、自分自身のポジションと、バイクのポテンシャルが高い事は証明出来たと自身をもって言えます。今週末に開催されるポルトガル、ポルティマオラウンドでは、最高の結果を目標に頑張ります。
次回も引き続き応援宜しくお願い致します。
Result / WorldSBK web site SUPERPOLE RACE1 RACE2
2020.07.01
RELEASE
■2020年度 岡谷雄太 レース活動体制
・参戦レース :FIM SUPERBIKE WORLD CHAMPIONSHIP
・クラス :World Supersport 300
・チーム :MTM Kawasaki MOTOPORT
・参戦マシ :Kawasaki Ninja 400
:@MTMKawasaki
:@mtm_kawasaki_motoport
End of Article